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2015-05-06 共有貸家の敷地の相続

2015-05-06 共有貸家の敷地の相続

2015年5月1日 東京税理士会 Tains解体新書より


共有貸家の敷地

平26.5.13札幌地裁判決
(棄却) Z888-1912
平田12.19札幌高裁判決
((棄却) (確定) Z888-1913

〈事案の概要〉
B(原告控訴人)は、母である被相続人(亡A)から、無償で2筆の土地を借り受け、亡Aと共有の賃貸建物2棟(持分はそれぞれ2分の1)を有していました。その後、相続により、Bは亡Aの各土地の所有権及び各建物の2分の1の持分を相続しました。この事案では、各土地全体を貸家建付地として評価することができるか否かが争われました。

く裁判所の判断〉
裁判所では、下記のとおり、各土地の評価に当たりBの各建物の持分(2分の1)に相当する部分は貸家建付地として評価することはできないと判断して、Bの請求を棄却しました。
① Bは、亡Aに地代の支払をしていないのでBの各土地の敷地利用権は使用貸借に基づくものと認められる。
② 使用貸借通達(昭和48年11月1日付け直資2ー189)の趣旨は、建物所有を目的とする土地の使用借権は、その経済的交換価値において、借地権に比し極めて弱いものであることから、このことを財産評価においても適切に反映させるべく、その価値を零として扱うことにある。
③ この理は、当該土地上の建物が単独所有の場合であっても共有の場合であっても同様に当てはまり、現に使用貸借通達では、それらを区別して共有の場合には適用すべきでないなどとは規定していないのであるから、租税平等主義の観点に照らし、各土地の評価に当たっても使用貸借通達に則って評価すべきと解するのが相当である。
④ 評価通達2(共有財産〉に鑑みれば.更正処分において、処分行政庁が各土地の評価に当たり.Bの各建物の持分である2分の1に相当する部分については使用貸借通達に則って自用地として評価し、亡Aの各建物の持分である2分の1に相当する部分については貸家建付地として評価したことは相当というべきである。

おわりに
上記の札幌地裁判決、控訴審の札幌高裁判決は、従来の課税実務に沿ったものですが、その是非の判断が初めて示された裁判例です。

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