貸倒引当金の仕訳
貸倒引当金の仕訳と表記
仕訳
税務上は洗替方式を原則としていますが、指針(18-(5))では洗替方式では戻入益を特別利益に計上することが、損益計算書の適正表示の観点から見て適切ではないため、差額補充方式を原則としています。
仕訳の例示
前期末の貸倒引当金80,000、当期末の貸倒引当金90,000の場合
差額補充方式
(借) 貸引繰入額 10,000 (貸) 貸倒引当金 10,000
洗替方式
(借) 貸倒引当金 80,000 (貸) 貸引戻入益 80,000
(借) 貸引繰入額 90,000 (貸) 貸倒引当金 90,000
貸借対照表上の表記
指針(18-(4))は科目別控除形式を原則としていますが、一括控除形式や直接控除形式で注記する方法も認めています。
表記の例示
受取手形100,000、売掛金200,000にそれぞれ3%、5%の貸倒引当金を設定した場合。
科目別控除形式
受取手形 100,000
貸倒引当金 △3,000
売掛金 200,000
貸倒引当金 △10,000
一括控除方式
受取手形 100,000
売掛金 200,000
貸倒引当金 △13,000
直接控除方式
受取手形 97,000
売掛金 190,000
(注記:この他貸倒見積額が13,000ある。)